消化ガス貯留
汚泥処理(消化)
消化ガスホルダ
原理
円筒型で低圧のガスを貯留するドライシールガスホルダと中圧のガスを貯留する球形ガスホルダがあります。
ドライシールガスホルダは鋼製の底板、側板、屋根板および内部で可動するピストンによって構成され、この間をつなぐ特殊シール膜によって構成された気密室内にガスが一定の圧力で貯留されます。
ピストンに摩擦は生じず、シール膜が形状を変えながら昇降します。
一般的に貯留ガスの圧力は5kPa以下です。
球形ガスホルダは圧縮ガスを貯留する球本体と支柱によって構成され、支柱間は水平荷重に耐えるためブレーシングにより締結され安定しています。
一般的に貯留ガスの圧力は1MPa未満です。
特長
ドライシールガスホルダはシールに水、オイルなどの液体を使用しないため、水に溶解しやすいガスを貯留することが可能で、貯留ガスに不純物が混入することはありません。
球形ガスホルダは可動部分がない密閉型のため圧力貯槽として最適であり、構造がシンプルなのでメンテナンスが容易です。
また同一容量の貯槽としては、他の構造と比較して建設費が廉価です。
生物脱硫装置
原理
従来の乾式脱硫のように廃棄物が発生せず、低コストで維持管理性の良い生物脱硫装置です。
本方式は微生物(硫黄酸化細菌)を利用して、消化ガス中の硫化水素を除去するものであり、基本原理は生物脱臭と同じです。消化ガス中の硫化水素はスプレー水(循環水)に溶解し、さらに充填材表面に形成される生物膜にて酸化され、硫酸になります。酸化に必要な酸素は消化ガス中に空気を混入することで供給します。循環水に蓄積された硫酸は適宜、ブロー水にて系外に排出します。
特長
- 薬品、消耗品が無く維持管理費が安価
- 設備が簡素であり、維持管理が容易
- 高濃度硫化水素にも適用可能