晶析装置(DP型晶析装置・クリスタルオスロ型晶析装置)

晶析

DP型晶析装置

原理

ドラフトチューブ内外に逆向きの内羽根/外羽根を取り付けた独自のDP(Double Propeller)羽根を採用した晶析装置です。この一体型の羽根(ダブルプロペラ)により、ドラフトチューブ内外に上昇流(内側)と下降流(外側)を同時に形成するため、「低回転数で大循環量」という工業晶析における理想的な槽内混合状態を実現します。

特長

大循環量
装置内に良好な混合状態が形成され、均一な操作過飽和度が得られるため品質の良い結晶を生成することができます。また、局所過飽和が発生しにくいため微晶の発生やスケーリングを抑制することが可能です。

シャープな粒度分布
低回転数のため核発生抑制効果が高く、また、ダブルプロペラの回転数調節により、槽内循環量を任意に変化させ、所望の操作過飽和度に調節することが可能なため、大粒径から小粒径まで要求粒度の結晶をシャープな粒度分布で製造が可能です。

信頼性の高いスケールアップ
操作過飽和度をスケールアップファクターとしているため、確実なスケールアップが容易です。

 

清澄ゾーン付DP型晶析装置

図1 清澄ゾーン付DP型晶析装置

適用例

無機化合物
硫安、硫酸ニッケル、過硫酸ナトリウム、ミョウバン、塩化カリウム、塩化バリウム、硝酸ソーダ、硝酸銀、炭酸ソーダ、重炭酸ソーダ、炭酸カリウム、燐酸ソーダ、次亜燐酸ソーダ、ホウ酸、その他多数

有機化合物
ビスフェノールA(BPA)、カプロラクタム、アクリルアマイド、ハイドロキノン、アジピン酸、アジピン酸アンモニウム、フマール酸、トレハロース、アスパルテーム、アミノ酸、その他多数

クリスタルオスロ型晶析装置

原理

過飽和発生部(蒸発室)と結晶成長部(結晶槽)が分離しており、結晶槽上部清澄部より清澄液を抜き出し、外部の熱交換器を通して蒸発室で蒸発することにより過飽和液が形成されます。
過飽和液はテールパイプで結晶槽の底部へ導入され、底部で流動している結晶と接触し脱過飽和され、結晶を成長させます。

特長

機械的な結晶破砕がない
循環ポンプで移送されるのは清澄液のみで、機械的な剪断による結晶破砕がありません。

クリスタルオスロ型晶析装置

適用例

硫安、青化ソーダ、硫酸ニッケル

関連分野/設備・技術

化学分野

BPA製造設備において、月島機械のDP型晶析装置が使用されています。

化学分野鉄鋼分野

硫安製造設備において、月島機械のDP型晶析装置、クリスタルオスロ型晶析装置が使用されています。

晶析

DP型晶析装置と精製塔を組み合わせた、高純度精製が行なえるプロセス設計も可能です。

化学分野

月島機械は、機械単体納入のみならず、EPC事業として設備全体納入の実績も多数保有しています。

月島機械
(機器・プラント)について

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